デルアンバサダープログラム(2020): Dell XPS 13 (9300) にLinuxを入れる
ありがたいことに、前回から二年後の今年、再度デルアンバサダープログラムに選んでいただく事ができました。 (前回、割と破天荒な内容だったと思うのですが😅)再度選んでいただけて、本当に感謝です。なんていうか、 「自分が当選できてラッキー」というよりも、「自分みたいな(Windows消してLinux入れちゃう)人間でも 選んでくれるDellさん、まじリスペクト」という感想です。
今回も相変わらず、Linuxを入れます。ただ今回は実用上の必要性から、デュアルブートでの導入にしました。
TL;DR
Linuxでも概ね問題なし、かなり快適。自分は買います。
レビューさせていただいた機種
ひと月お借りした機種はこれ。ノートパソコンのNew XPS 13 (9300)です。
今年の春出たばかりの新モデルです。既に各種メディアでは、概ね高評価を得ているようです。例えばこんな感 じ。
自分がモニターを希望したのは、ずばり「そろそろ買いたいから」です。今使ってるThinkPad X260の後継として、 DellのXPS 13シリーズを検討していました。ていうかほぼ決めていました。十分小型軽量で高性能、US配列キーボード も選べるし。
しかし安くはない買い物、事前にチェックできるチャンスがあるならぜひしたい。店頭でちらっと見る以上に、 もし1カ月、日常使いできるならば、いい面に納得するにもあら探しするにも、十二分な時間です。そういうわけで、 XPS体験モニターに応募させていただき、1カ月丸々、メイン機として使わせていただきました。
Linuxインストールの方針
ただ自分が日常で使っているのは、Linuxであって、PCにプリインストールされているWindowsではありません。 一方、ど〜〜〜してもWindowsを使わなければいけない場面 というのもまだ残っています。つまり自分は現行、デュアルブートで生活している身なのです。
それを次のPCでも継続するつもりなので、今回はLinux/Windowsのデュアルブートで動作を体験してみることに しました。(前回に比べて物騒度がちょっとだけ減りますよね、ね。どうでしょうか……)
今回も入れたのはDebianですが、安定版じゃなくてテスト版 (Bullseye)を入れました。後で書きますが、もし安定版を入れた場合にWiFi 関係がうまく動くのか、状況証拠からはちょっと自信がないです。
Linuxインストール!
そういうわけで本題のLinuxインストール法です。結論から書くと、やはりネットの情報を参考にしまくれば 大きな落とし穴もなく、うまく行きました。
特に、一番まとまってた情報源として、Arch Linuxの当該モデル向けWikiページを挙 げておきます。ほんとありがたかった。まず一通り、目を通してから作業するのがおすすめです。
1. もちろん回復ドライブを作る
今回はWindows消すつもりないにせよ、怖いよね。というわけで当然初手で、Windows回復ドライブをUSBメモリ に作ります。
2. UEFI(BIOS)設定
前回よりもちょっと多めになりました。
セキュアブートを切る
メジャーなディストリビューションならば、最近は切らなくても起動できるらしいのですが、特に大きなメリッ トもない上にトラブルの原因にもなるみたいなので、セキュアブートは切ります。
SATAコントローラをRAID→AHCIにする……のと、その前に
これも前回と同じですね。RAIDになってるのをAHCIに切り替えます。最初忘れてて、インストーラ画面にSSDが 出てこなくて焦った。
……の前に、耳寄りな情報なのですが、どうも上記を切り替える場合、Windowsは事前操作をしないと再インストールが 必要になる場合がある、らしいです(流石に確かめていないです)。これは ググって出てきたブログエントリ の単なる受け売りですが、自分は以下の手順で確かにうまく行き、Windows再インストールをせずに済みました。
- SATAコントローラを切り替える前に、まずWindowsを起動
- コマンドプロンプトを管理者として起動
bcdedit /set {current} safeboot minimal
を実行- 再起動してUEFIセットアップ画面に
- おもむろにRAID→AHCIに切り替え
- 設定を保存して再起動。するとWindowsがセーフモードで起動する
- 再度、管理者としてコマンドプロンプトを起動
bcdedit /deletevalue {current} safeboot
を実行- もう一度再起動して無事にWindowsが起動すれば終わり
はー。再インストールとか言われると、ちょっと緊張しますね。
細かい設定
さて、あとは細かい設定。スリープからの復帰の時にトラブルになる場合があるらしいので、"Early Logo Display" と "Early Keyboard Backlight" をオフにしときましょう。
3. パーティションの確保
これでUEFIの設定画面とはおさらばして、最後にWindowsの画面です。使い始めたばかりのCドライブに十分に空 きがあるはずなので、それを分割して、新しくできたほうをLinuxで使います。
この時、もちろんGPartedなどのLinuxサイドのソフトでも、NTFSをうまく編集できる はずではありますが、自分はWindowsの「ディスクの管理」からパーティションを切りました。
Windowsのパーティション、Windows側のツールでできる範囲の操作ならば、それが一番無難でリスクが低いと思 います。特に、BitLockerで暗号化してあるパーティションをGPartedで編集すると、不整合が起きてWindowsが 起動したりしなかったりして大変心臓に悪いので、注意しましょう!(検証済)
あ、あと。Linuxインストール時にうっかりWindowsを上書きするのを避けるためにも、パーティションは等分割 しないほうがいいですね。前後をちゃんと見ればいいだけですけれど、サイズが違った方が、どっちがどっちか 分かりやすくて安心です。
4. インストールメディアの準備
ここまでで準備は終わり、いよいよインストールなのですが、今日現在で最新のBullseyeインストー ラであるAlpha 2は、残念ながらうまく動きませんでした。そのため自分は、デイリースナップショットを使いました。
それともう一つ。前回と同じく、non-freeなファームウェアのパッケージがないと、うまくWiFiに繫がりません。
firmware-iwlwifiがそれなので、debファイルを
インストールメディア直下か、 /firmware
ディレクトリに入れておきましょう。
5. 分割したパーティションにインストール
あとはマウスを使って、グラフィカルなインストーラを適当にポチポチして行くだけです。だけど、パーティショ ン選択の時だけは集中して下さいね、ほんとに。さもないとWindows、消えます。
インストール完了!
お疲れ様でした。いろいろ端折ってますが、こんな感じでインストールはうまく行くはずです。使い始めると、 やることなすこと全部早くて超快適。
当たり前に快適すぎて、スクリーンショット取るの忘れました😢 使い心地については、また別エントリーにでも。
まとめ
細かい注意は必要だったにせよ、Linuxのインストールは概ねスムーズにできました。このエントリーを参考に インストールする人も、各ディストリビューションのページやWiki等、最新の情報をまず探してから作業して 下さいね。
P.S. Dellの中の方へ
Developer Editionの日本発売、ろくろ首になったつもりで待ってます!!1